イルカ38景


13:三代目



 雨がシトシトと降っていた。 涙雨か、誰もが心の内で思う。 三代目、皆あなたを偲んで泣いています。

「イルカ先生はまだか?これ」
「あ、ああ。 そう言えば遅いな、イルカ先生」
「俺、イルカ先生が居ないと心細いぞこれぇ」
「カカシ先生、一緒じゃなかったのかよ? いつもベタベタくっついてるくせに、こういう時役立たずだってばよ」
「あんな事があった後なんだぞ、ナルト。 俺達上忍・中忍は色々やる事が一杯で、みんな寝ずに働いてるんだ。」
「でもさでもさ、イルカ先生に限って遅れるなんてありえねぇってばよ。 カカシ先生ならともかく」
「うーん、そうだねぇ。 でももう葬儀が始まってしまうから、ほら取り敢えず俺達は行くぞ」
<<イルカ、イルカが危ない〜〜>>
「ジジィだこれ! ジジィが化けて出たぞこれ!!」
「な、何言ってんだってばよ、木の葉丸ー、俺そういうのちょっと苦手だってば」
<<イルカ〜〜 儂のかわいいイルカが〜〜>>
「ジジィっ イルカ先生がどうしたんだ?これ」
「木の葉丸くん、君、三代目の霊かなんかが見えるの?」
「見えるし聞こえるぞこれ! イルカ先生が危ないって言ってるぞこれ!」
「なに?! イルカ先生がどうした?!」
「木の葉丸ー、恐いこと言うなよぉ。 俺には何にも見えないってばよ」
「ナルトは黙ってろっ 木の葉丸君っ イルカ先生がどうしたって? 三代目は何とおっしゃてるんだ?!」
<<イルカが連れていかれる〜〜 おお〜 喪服姿で鎖骨見え見えのイルカが〜〜>>
「喪服で鎖骨のイルカ先生が連れて行かれるって言ってるぞこれ!」
「な〜に〜っ! 喪服で鎖骨〜〜! 許せんっっっ! そんなモノ世間に晒させてはいけないっ!」
「カカシ先生、何言ってるんだってばよぉ。 二人とも恐いぞぉ」
    (その時カカシは、ハッとして動きを止め、対イルカ専用イヤーをぴくぴくさせた!)
「た、たいへんだ! イルカ先生の助けを呼ぶ声が!」
    (その時カカシは、対イルカ専用ノーズをくんくんさせた!)
「こっちだ!」(瞬身して消えるカカシ)
「あっ カカシ先生ーっ」
「ナルト師匠! イルカ先生のピンチだこれ!」
「お、おうっ 俺達も助けに行くぞ!」
<<イルカ〜 儂のかわいいイルカ〜〜>>

 三代目の霊そのものと、その孫である木の葉丸、里を代表する上忍他約1名が不在のまま、葬儀は粛々と進められていった。



 果たしてイルカの身に何が起こったのか?
 カカシは間に合うのか?
 ナルトと木の葉丸の参戦が齎す悲劇とは?
 次回、19:涙! 請うご期待!!(注:続きません)(注:ほんとに続きました 笑)
 イルカ・サイド17:喪服も同時上映中!(注:こちらはほんと)



すいませんすいません(汗)



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