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※アスカカ注意!! ダメな方はは飛ばしてください。

「うっ あっ アスマっ もっとゆっくり」
「うるせぇ」

 オマエが誘ったんだろう、と更に高く腰を抱え上げると、後ろで腰を振る男は激しくグラインドを混ぜ出した。

「うあぁっ ああっ アスマっ やめっ ひっ」
「口閉じてろ、舌噛むぞ」

 主従の関係が唯一逆転する時間、この男は遠慮が無い。 否、寧ろそれを自分は望んだ。 だが如何せんコイツの凶器は…

「デ、デカ過ぎ、なんだよっ オマエんのはっ」
「はっ 嬉しいだろうが」

 ああ、嬉しいさ。 こうしている時だけは何もかも忘れられる。 両親からゴリ押しされている縁談話も、家を継ぐための”勉強”も、何もかも糞喰らえだっ なぁーにが”勉強”だ! 賄賂の取り方、利便の図り方、闇貿易のお目こぼしの仕方…。 どこが伯爵家だ。 金金金金、金が全てだ。

「あ、ああっ」
「うう」

 ぎりっと腰を掴む手に力が篭り、自分付きのボディガード、先祖代々から我が家に仕える武道家集団の長の嫡男、サルトビアスマはぐいと腰を押し付けてドクドクと脈打つモノを爆発させた。 滴る汗と呻き声が背中に落ちる。

「おい、な…中に、出すなって、いつも」
「ばーか、抜かずの2回だよ」
「な、なにをっ おい、もう無理、やめろっ ああっ」

 まだ達していない自身を掴まれ、大きなごつい手が乱暴に扱いてきて頭が真っ白になった。

「やめ、やめろ、あ、うあっ」
「いいぜ、もっと締めろよ」

 腰を前後に揺すりながら前を扱かれ、びくびくと痙攣する自分の中でまた凶器が育っていくのを背筋を震わせながら感じていた。 アスマとの”関係”は長く、自分の性感帯も全て知られている。 こんな時は為す術無く翻弄されて蹂躙されて、気が狂うほど責められて、最後には「許してください、お願いします」と言わされるのが常だった。

               ・・・

「風呂」

 終った途端、暴君に戻るカカシを抱きかかえ共にバスに浸かる。 ここのバスは特別製で二人で浸かっても足が伸ばせた。 相手を選ばないカカシ。 性別も、攻守さえも選ばない無節操。 大概の相手は二三度抱くと飽きて捨てる。 浮名は流れっぱなし。 相手が誰も捕まらなかった時と、”何か”有った時だけ自分に声が掛かる。 今夜も帰ってきた時からおかしかった。 セックスの最中も心此処にあらず。 だが、体はいつもより反応がよかった事から、アスマはカカシが新しい”獲物”を見つけたのだと、目星をつけていた。

「もうよせよ」

 アナルから己の吐き出したモノを掻き出してやりながらまた前を扱こうとすると、不機嫌そうな声が上がった。 そうか、相手は”抱かれたい”タイプではなく”抱きたい”タイプなのか。 相手に寄って臨機応変な態度を取ってはいるが、元々性格的にはタチだと思う。 ただ、最近本当に抱きたいと感じる相手が居ないようだった。

「おい、やめろって、アスマ」

 ペニスから手を離さずアナルの指を同期させて動かしていると、今度はその不機嫌丸出しの顔を後ろに捻じ向けてきた。

「ならもっと気張って下っ腹に力入れろや。 出てこねぇだろ。」
「オマエが中に出すからだろ」

 2回とも中に出した。 後でこうするのが目的だった。 すぐに暴君面されるのが口惜しいというのもあるが、なるべくこの体を離したくない、という気持ちもどこかにある。
 2回目、体を強引に返して正上位に持ち込もうとすると、カカシは激しく拒絶した。 男と抱き合ってスルのなんか御免だと、常日頃から言っている。 ならばセックスそのものを止めればいい、と言うこちらの意見は受け付けない。 気持ちいいことは気持ちいい。 だが抱き締め合って接吻けてなんて、まるで”愛し合う”行為みたいじゃないか!と、そう言うのだ。 コイツにとってのセックスは、ただの砂漠の通り雨のようなもの。 潤うということがない。 哀れなヤツだ。

「アスマッ もういい加減、あうっ」

 前立腺を擦って先端に親指を立てると、肩に頭を仰け反らせて体を強張らせた。 手の中のモノはようやっとまた育ちつつあった。 若い体。 ベッドで数回吐き出していても、刺激にまたすぐ反応し出す。 俺の手で…

「もう一回達けよ」

 バシャバシャと暴れていた体は、今は腕の中で震えている。 切なげに首を振りながら喘ぐ顔を後ろから視姦し、少しでも長く腕の中に居るようにと、絶頂に導く手をもどかしいものに抑えた。 長い長い身悶える時間を、カカシは散々口汚い言葉で飾りながら喘ぎ、だが最後には甲高い声を上げて全身を震わせ達した。 その後は一言も喋らなかった。



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