イルカ38景


30:そんな髪型にできるわけねえだろ!!



「これは?」
「ウルトラマン!」
「じゃあ、これは?」
「アトム!」
「これ」
「ウラン!」
「これは?」
「アトムはやりましたよ」
「コバルトです」
「アトムとコバルトってどこが違うんですか?」
「さぁ」
「じゃあ今度は俺ね。 これは?」
「明日のジョー!」
「じゃこれ」
「花形満!」
「よく違いがわかりますね…」
「へへ〜」
「じゃあね、これは?」
「うーんと…」
「サリーちゃんのパパでーす」
「俺、サリーちゃんは見てなかったんです」
「そう?」
「はい」
「なんで?」
「よく、覚えてないですけど、多分親が見せてくれなかったんだと」
「忍者に魔法はやっぱりね」
「カカシさんは見てたんですか?」
「ウチは放任だったからね」
「ふーん」
「イルカ先生、シャンプー付けすぎると髪痛むよ」
          ・・・
「イルカ先生ったら、髪ちゃんと拭かなくちゃ」
「カカシさんカカシさん、見て見て、ほーら」
「パジャマ伸びるよ」
「これ、やりませんでした?」
「あーッ やりましたやりました。 えっと待って待って… うーんとね」
「ちっちっちっ チーン、はい時間切れ」
「なんでしたっけ? ここまで出てるんだけどなぁ」
「ジャミラです」
「ああっ そうそうそれそれ! ジャミラだぁ〜」
「ジャミラは泣きましたよ、俺」
「俺も」
「じゃこれは?」
「それは判りますよ、ピグモンでしょ」
「正解、じゃこれ」
「……? 全然わかんない、なにそれ?」
「セーラームーンです」
「俺知らない」
「まぁ女の子向けでしたからね」
「イルカ先生ってアニオタだよね」
「今度、髪型セーラームーンにしてあげますね」
「やです」





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