イルカ38景


15:上忍


「あいつら以外に誰か居ないのか?」
「あなたの無茶な命令を任務だと信じるおめでたい中忍は海野イルカしか居ませんよ」
「誰かいるだろう? 誰か?」
「そんな中忍ばかりなら木の葉は潰れてます!」
「う…」
「それに、洩れなく上忍がついてくる中忍も彼だけです」
「な、なるほど。 それはそれで貴重な中忍と言えなくもなくもなくもない…みたいな?」
「ですがやはり、彼らに任せておく以上、賞金(あなたの賭けの軍資金)は望めませんね。 諦められたほうがよろしいですよ」
「もう一回、もう一回だけ何かで試せないか?」
「もう無理です。 彼らの保釈金と罰金の方が嵩む一方です。」
「うう〜」
「いい加減諦めてください。 そして仕事をしてください!」
「うう〜… そうだ! アイツだアイツが居た!」
「アイツって誰です? 誰もあなたの小遣い稼ぎになど乗りませんよ?」
「いや、あいつなら乗る。 っていうか乗せる!」
「どの中忍ですか、そのバカは」
「中忍ではない」
「え… では上忍?」
「中忍以上でないとダメだと誰が決めた? 下忍だ下忍」
「まさか」
「そのまさかだ」
「綱手さまっ 彼はやたらに外へは出すなと長老様方からもきつく…」
「ナルトを呼べっ 火影命令だっ!」

   (シズネはぐっと(プルプルととも言う)拳を握り締めた)




つづく!(柱:続きます→16:11歳



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