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- 鉄腕カカシ -
暁の”6人のペイン”の強襲を受け壊滅的なダメージを負った木の葉。
その中でカカシもペイン2人を相手にし、絶体絶命の窮地に追い込まれる。
致命傷に近い傷を負い、たたみかけるように更なる攻撃を受けるカカシに、妄想の限りを捧ぐ。
2008.11.10
なにを隠そう、カツユは百体集まると卵型のカプセルを形成し生命維持機能を有するようになるのだ! その中で損傷部分の修復が行われている間、精神はアルタ星人の銀河連邦捜査官の精神中に移植され、体を共有することとなる。 不在中の経験記憶の補完はそれで行われるが、その間カカシはバーディとともにリュンカを追わなければならないのだった。 ああ、カカシの運命や如何に。
・・・
さて、謎の捜査官から「リュンカは人に寄生する」と聞かされたカカシとバーディ。 二人はリュンカの宿主を探す。 時を同じくして、カカシの最愛の中忍うみのイルカの周りでは不可思議な出来事が次々と起こり始めていた。 リュンカがイルカに宿っているのではないかと疑うが、それをカカシに言えるはずも無く一人証拠集めに奔走するバーディ。 一方カカシも、イルカがボンクラ中忍ならざる超中忍(あくまで”中忍”を越えるだけの)力を発揮している様を目撃し、イルカの中にnonイルカな存在を否定できなくなっていた…。
・・・
「人がゴミのようだ! わーはっはっはっ」
イルカからはどんな些細なアプローチも受けた事が無かったのに、今日はそのイルカのお誘いでお○場観覧車デートに出かけ、天にも昇る心地のカカシだったが、いつにない非中忍発言を連発するイルカに不安が募っていた。 バーディの方はというと、カカシの体を借りて入手したイルカの○液により、既にリュンカが寄生している事実を確認していた。 リュンカを捕獲するにしても、最悪”処理”するにしても、宿主の命の保証は無い。 カカシに事実を告げられず苦悩するバーディ。 だがカカシもとっくに全てを了解していたのだった。 イルカを救うためには何をすべきか、図らずもカカシとバーディの決意は一致する…。
・・・
とうとう決戦前夜を迎えようという今頃になって、カカシの体の修復が終わった事が伝えられてきた。 リュンカの問題はカカシには無関係だと別行動をしようとするバーディに、リュンカの宿主はイルカなのだろうと迫るカカシ。
「イルカをどうするつもりなんだ?」
「処理するのよ」
「処理って、殺すってことか?!」
「仕方がないのよ! 手遅れになれば地球ごとラーメン丼にされてしまうわ」
体が分かたれ、意見も平行線のまま別行動に出るカカシとバーディ。 だが時は既に満ちかけていた。 突然、空を飛んでいた鳥達がラーメン丼となって落ち出したのだ。 ついにリュンカは覚醒した。 選別が終わり人間もリュンカにとっては唯のラーメン以下だと判断されれば、すぐにでもジェノサイドが始まるだろう。 もう一刻の猶予も無い。 巨大化したリュンカに絶望的な戦いを挑み、何とかイルカと分離させられないかと試行錯誤するバーディだったが、意識を乗っ取られ取り込まれているイルカの姿に決定打を繰り出せぬままダーメージだけが溜っていくのだった。
「イルカッ! 俺だ、カカシだ! イルカッ!!」
その時、無謀にもリュンカの前に走り出たのはカカシだった。
カカシの必死の呼びかけに、リュンカの動きが止まった。 イルカの意識は完全に消えた訳ではなかったのだ。 そして奇跡は起こった。 巨大化した体が塵と消え去り、元のイルカの姿に戻ったではないか!
「イルカ!」
走り寄り、頽折れるその体を抱き止めるカカシ。
「カカシさんっ!」
『おにょれ、まだ自我が残っていたか!』
イルカとリュンカが激しく主導権争いをするように、その同じ口が異なった言葉を紡ぐ。 カカシはこの機を逃さなかった。 イルカを捕まえると、暴れる体をしっかと抱き締める。 そして、
「リュンカ! 俺の中に来いっ 俺が一緒にいてやるっ ってゆーか、イルカの中に俺以外のヤツが居るって事自体許せんっ!!」
そう叫ぶなりカカシはイルカに接吻けた。 イルカの中から仄暗く光る球がカカシの中に移っていったのは、その後カカシがイルカの×××を××××して×××に××を×××××させ思い切り×××って×××して××××言わせた挙句に××をイルカの×××の中に×××けた後のことだった。
「早く、バーディ、俺の体を!」
それはバーディ自身も考えていた事だった。 リュンカに宿主を乗り換えさせ、自分自身の身を犠牲にして仕方なくリュンカが体外へ出てきたところを捕獲する。 イルカを助けるにはそれしかなかった。 だがバーディは迷っていた。
「せっかく体の修復が終わったばかりなのに」
「それしか方法が無いだろう、は、早く、リュンカが…」
もう選択の余地は無かった。 リュンカがカカシの意識を乗っ取る前に全てを済ませなければならない。 バーディはカカシの体を砕き、宿主を失い再び幼生と化したリュンカを次元凍結ボックスに封じたのだった。
・・・
こうして、地球の平和と引き換えにカカシは再び生命維持カプセルの住人となった。 カプセルはカツユ百体が合体することで構成されている。 カツユは木の葉の五代目火影綱手姫と契約を結ぶ口寄せの獣である。 木の葉は今戦場である。 その状況はリュンカとは何の関係も無い。 もちろんバーディも居ない。
完 申し訳ございませんっ ゆ○き○さ○先生(土下座)